2013年3月8日金曜日

スカイツリーは五輪カラー。

古い友人が結婚した。

長きに渡り独身を貫き、一人で年を取り一人で死んで行くのが男の美学とまで言い切った彼が突然に入籍したのだ。二十代で地元愛知県から上京し、専門的な知識を要するエンジニアとして成功し独立も果たした。その後は都内に家を立て一人で暮らしている。

彼はいつもこのブログを見ていて、こちらに来ているなら会いたいと突如ラブコールをくれた。

彼の家に近い墨田区スカイツリーの麓にある「ソラマチ」の中のレストランで待ち合わせをする。件の妻君とはまた後日お会いすることにして男同士で、結婚に至るまでの話をたっぷり聞かせてもらった。まさに「東京ラブストーリー」を地で行くようなドラマチックな話。


上京したての頃に訪れた私に東京らしいところを案内すると言って、彼が連れて行ってくれたのが東京タワーだった。当時はバブル全盛期で竹下通りとか、原宿の街にも一緒に出かけた記憶がある。

時は流れ、こうして2020年東京オリンピック招致の特別ライティングが施された新しいタワーを見上げていると、なぜかあの頃の甘酸っぱい気持ちが蘇る。何もできないくせになんでもできると固く信じていたあの頃。

いま思えばそれがすべての原動力であり、もっとも大切にすべきものなのだ。

どこかに置き忘れて来たそんな気持ちを、今夜スカイツリーの下で25年ぶりに見つけることができたような気がした。









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