2009年5月8日金曜日

戦いの前/アールエスタケダラリーチームジャパン

BEFORE THE RALLY

ラリーという競技はレースと違い、スタートからゴールまで1分おきにスタートしたマシンが別々にコース上を走っている。

「スピード競技」というカテゴリー分けがされているが、その名のとおり決められた区間をより速く走ることが勝利に繋がるのだ。

ジムカーナやダートラは通常2回走行して、より速く走ったほうのタイムを結果として勝敗を決める。勝負は1分から2分の間で決するため極めて高い集中力が要求される。ラリーの場合は前述のようなタイムトライアルをコース(一般道が多い)を変えて何回も行い、全てのタイムを合計して勝敗を決めている。

このようなラリーを「SSラリー」と呼び、我々が参戦を続けている全日本ラリーやWRCなどの国際格式のラリーでもこの方式が採用されて久しい。

◆ラリーにおける集中力
ラリーにおける集中力のあり方は少し異なっている。速く走らなくては勝てないが、ミスをしてコースアウトを喫すれば勝ち負けのレースから脱落してしまう。スプリント競技での集中力の発現が100%あるいはそれ以上であるとすれば、ラリー競技中のドライバーは80%から100%の間でバリアブルに集中力をコントロールして走っている。

どこが勝負どころになるのかを見極めラリーを組み立てていくのがクルーの仕事であるが、勝つためにはときに100%を超える走りを要求される場合もある。そんなときに望む結果が出せるのかどうかが経験であり、選手の持つ才能や能力といった部分を試されるのだ。


◆明日から京都ラリー開幕
レッキ(事前走行)と公式車検が終了し、クルーは明日の闘いに向けて最後の準備を始めている。南丹市周辺はコース上に雨が残っている部分も多く、ロードコンディションが安定していない。加えて、今年から採用された新コース「MOCHIKOSHI」は狭く、滑りやすいコース。リタイヤを誘発する難コースではあるが、単に抑えて走るだけでは勝てない。それ以上にミスをすることがあってはならない。


(写真上:新コースのインカーからの映像)

明日のラリーはこの難コース「MOCHIKOSHI」からのスタート。
クルーはいまタイヤコンパウンドの最終選択に悩んでいる。
明日はチーフメカニックの大島が現地入りし、チームを力強くバックアップする。しかしながら、明日のスタートに向け最終決断をするための時間はそれほど残されていない。





昨年の京都南丹ラリーインカー動画/YouTube

























.


0 件のコメント: